印刷関連 ②用紙や印刷後の後加工についての紹介

突然ですが、皆様は「印刷用紙」と聞くと、どういった用紙をご想像しますでしょうか？

私は（個人の主観ですが）ポスターやチラシなどは光沢がありツルツルしており、学校で配られたプリントなどはマットな質感の、表面に凸凹のある用紙が思い浮かびます。

また、受け取った大切な印刷物が新聞の折り込みチラシのような用紙だと、（受け取り方は人それぞれだと思いますが）少しガッカリしたり、逆に高級感のある素材や加工がなされた用紙だと嬉しくなると思います。

このように、用紙の選択は印刷において非常に重要な要素になります。

そこで今回は、いくつかの用紙について、それぞれの概要や適した用途をかいつまんでご紹介していきたいと思います。

今回は「塗工紙」についていくつかご紹介させていただきます。

塗工紙とは、紙の表面に塗料を塗布することで、白色度や平滑性、インキの受理性、あるいは網点の再現性、印刷光沢、印刷不透明度などを高めたものになります。これによって、印刷物により質感や高級感を与えることができます。

塗工紙は、塗料の塗布量と、ベースになる紙の種類によって分類されます。

代表的なものは下記になります。

コート紙はバージンパルプを原料とした、コート剤（顔料）をつけ機械で均一に表面加工した滑らかなツヤのある印刷用紙です。

質感も安っぽくなく発色性も良いのに、お手頃価格なので印刷では多用されます。

特徴：両面共に微光沢があり、艷やかです。色の表現に優れ写真や彩度の高いカラー印刷に適しています。
用途：ポスターやパンフレット、週刊誌の表紙、カタログなど「写真」を多く使う印刷物に適しています。耐久性もあるので、折込チラシや告知のポスターでも使われています。ただし筆やボールペンなどでの書き込みや、押印が必要な印刷物には適しておりません。

コート紙

マットコート紙もコート紙と同じく薬品を塗布しコーティングした用紙ですが、コーティングする圧力を弱くして製造されます。

筆やボールペンなどでの書き込みや、押印が必要な印刷物に関してはコート紙に比べてマットコート紙の方が適しています。

特徴
表面は光沢が若干抑えられ、しっとりとした質感のある紙です。また、表面が反射しないので光の反射が少ないので、文字が読みやすく、目が疲れにくいという特徴を持っています。
用途
コート紙と同様に、色の再現性が高い用紙なのでカラー印刷で写真やイラストを印刷する際に向いています。コート紙は表面に光沢があるため主張が強いですが、マットコート紙はナチュラルに仕上げることができます。用途に応じての使い分けが可能です。
使われる印刷物の主な例としてチラシ、フライヤー、パンフレット、会社案内、冊子の表紙や本文などがあげられます。