なぜXML化するのか?
以前の制度ではこのような課題がありました。
- 添付文書は頻繁に改訂されるため、同梱されている添付文書は最新の情報ではなくなっている場合がある。
- 同一の医薬品等が医療機関や薬局に納品されるたびに、添付文書が一施設に多数存在し、紙資源の浪費につながっている。
そのため添付文書の製品への同梱を廃止し、電子的な方法による提供を基本とする、とのことで法改正が行われました。この電子化に伴って、XML化が進められることとなりました。
XMLは拡張性が高く、システムでの取り扱いが容易なデータ構造であるため、よりスピーディな申請が可能になりました。また、さまざまな医療機関での利用も可能になると考えられます。
医薬品XML化の流れ
PMDAのスケジュール表が見やすくなっておりますので、掲載いたします。医療機器についても似たようなスケジュールで行われるのではないでしょうか。
https://skw.info.pmda.go.jp/file/pdf/R3_0528_2.pdf
2021年3月31日 XML化開始
PMDAからXML作成ツールと呼ばれるアプリケーションが提供されました。こちらのツールでひととおりの作業はできるよう整備されていました。(使い勝手の面で不便なところはあったようですが)
また、添付文書の同梱も廃止に向けて動き出し、製品の外箱に添付文書にアクセス可能な二次元コードやバーコード等の情報を表示することとなりました。
経過措置期間(2021年8月1日~2023年8月1日)
この期間は添付文書の同梱は引き続き可能でした。二年かけて徐々にXML化、医療機関等では電子化システムに移行が進められました。
2023年8月1日~ 完全移行
XMLへ完全移行、紙媒体も原則終了し、された文書(PDF)のみとなります。
このような流れで進みました。
実際のところ、照合元データ(先発品のデータを後発品に取り込む仕組み)の兼ね合いもあり、製品群によって着手可能な時期にばらつきがありました。先発品メーカーは急ぎの対応が必要となる一方で、後発品メーカーは着手が遅れるケースも見受けられ、予定通りとはいかなかったようです。
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