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第3回:プリプレス編 後編

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前回プリプレス部の中森さんに、お客さんに頂いた原稿データを組版・校正し、印刷用に整えるところまでお話を伺ったK。
今回はその続きの面付けという作業からの話をお伺いします。

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「それじゃあ、今回は面付けからね。
お客さんからオッケーが出たら、印刷に使う版を作るために面付けっていう作業を行うの」

  • 面付け(めんつけ)って?

    面付けとは、印刷に使う刷版を作成する作業のひとつです。
    冊子の印刷を行う場合、複数ページをひとつの版で印刷し、冊子の形にしてから断裁・製本を行います。
    そのため、冊子になるように複数のページを刷版に配置する必要があります。

    ▼面付け例
    全8ページになる右開きの冊子の場合、まず下図のようにページを配置します。

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    これが1枚の紙の両面に表裏で刷り上がったと仮定すると、このとき1ページの裏に2ページ、4ページの裏に3ページ……というように印刷されています。
    そして刷り上がったものの1・8ページと4・5ページを、図の通り半分に折ります。

    men02
    最後に1ページ目と8ページ目を図の通り半分に折ります。そして下の赤線部を断裁することでページ順に重なった冊子になります。
    men03

    このように、印刷したものを冊子にする時にページが正しく並ぶように、版を作成する段階で向きや順番を適切に配置する作業を「面付け」といいます。

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「ただ並べるだけじゃ駄目なんですね!」

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「そうね。できあがりを考えて作らないといけないの。
こうやって面付けができたら、これをもとに版を作製するわ

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「版って、どういったものができるんですか?」

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「いくつか種類があって、印刷の方法によって変わってくるわ。
今回はオフセット印刷だから、PS版って呼ばれるアルミでできた版よ」

  • 版について

    平版印刷アルミ版
    上図がPS版と呼ばれるオフセット印刷で使用する、とても薄いアルミでできた版です。
    版の上に青色で印字されているものが印刷したい文字や図になります。

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「版にもいろいろ種類があるのですね。
ところで、こういう冊子だと製作期間ってどのくらいになるんですか?」

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「内容によって違ってくるけど、だいたい1か月から3か月くらいかしら。
ページがカラーかモノクロか、写真やイラストの数とか、あとはページごとにレイアウトを変えるかどうかとか……
そういうところで製作期間も変わってくるわね。
そのあたりのスケジュールは営業さんと相談しているわよ」

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「印刷用の版ができるまで、とっても多くの作業があったり、時間がかかったりするんですね」

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「そうね。でも、時間はかかってしまうけど丁寧に仕事をするのは大事なことだと思うの。
お客さんにいいものができたって喜んで頂けることが一番嬉しいもの。
さて、こうやって版ができあがったら、次はその版を持って工場で実際に印刷ね!」

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「ついに印刷なんですね! お話ありがとうございました!」

プリプレス部の先輩からお客さんの原稿が印刷用の版になるまでのお話を伺ったK。
次はいよいよ印刷の工場に向かいます。

つづく……

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