Python in Excel とは
2024年9月に一般公開されたエクセルの新機能です。エクセル内でPythonを記述し、実行まで行うことが可能になりました。
環境を構築することなくPythonが使用できるので、ちょっと使ってみるというのにもよさそうですね。
Pythonとは
その前にPythonって何?となる方もおられると思います。
Pythonとはプログラミング言語のひとつであり、統計データの分析・グラフ化、機械学習などを得意としています。
シンプルな記法でプログラミング初心者でも扱いやすく、人気のある言語です。
それでは、実際どのように使うのか、見ていきましょう。
使用方法
実行例
では実際に使っていきましょう。
簡単な計算
A1に1、B1に2、C1にはPythonを挿入して下記のコードを入力します。
x = xl("A1") // xl関数でA1セルを指定
y = xl("B1") // xl関数でB1セルを指定
x + y
C1セルには計算結果が表示されます。
xl関数でエクセル側を参照する、というのがひとつのポイントかと思います。
DataFrame
DataFrame(Pythonでよく使われるデータ構造)も見てみましょう。
「Python挿入」をクリックするといくつかサンプルが表示されるので、そのサンプルを見てみます。
次の画像で「Pandasで説明する」と書いてあるところの「サンプルの挿入」をクリックします。
そうすると、サンプルが入力された新規シートが作成されます。
データ分析の練習等でよく使われるIrisデータセット(アヤメの種類と特徴量についてのデータ)のテーブルと、Pythonコード入力されたシートが新規作成されます。
このシートのPythonコードを見ていきましょう。
G2セル
sample_df = xl("IrisDataSet[#すべて]", headers=True) // xl関数でIrisDataSetテーブルを指定しsample_dfに入れる。header=Trueはテーブルにヘッダがあるなら書きます。
Xl関数を使ってテーブルを指定するだけでDataFrameになるので、特別何かする必要はありません。
G4セル
sample_df.describe() // sample_dfを描画する
このようなテーブルが作成されます。最小値、最大値、平均などが確認できますね。
sepal_length | sepal_width | petal_length | petal_width | |
count | 150 | 150 | 150 | 150 |
mean | 5.843333333 | 3.054 | 3.758666667 | 1.198666667 |
std | 0.828066128 | 0.433594311 | 1.76442042 | 0.763160742 |
min | 4.3 | 2 | 1 | 0.1 |
25% | 5.1 | 2.8 | 1.6 | 0.3 |
50% | 5.8 | 3 | 4.35 | 1.3 |
75% | 6.4 | 3.3 | 5.1 | 1.8 |
max | 7.9 | 4.4 | 6.9 | 2.5 |
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