具体的にどういうものかというと、たとえば床、壁、天井全体を使って浮世絵の波が映し出され、合間から魚やタコ、船などが飛び出してきて海の中にいるように思わせてくれる部屋だったり、美人絵や動物が動いたり、雨の音がしたりと、絵の中に入り込むような様々な体験をすることができます。
似たようなものでVRゴーグルを使って、「疑似的にその場にいるような体験をする」ようなものもあります。筆者も遊園地やアーティストの催しなどで体験したことがありますが、そういった催しとはまた違う感覚でした。
もともと平面だった浮世絵や絵画が、最新技術で動くことにより、よりその世界観や雰囲気を体感できるので、体験に重きを置く令和らしい新しい側面からの美術鑑賞だなぁ、という感想をもちました。
これまでの絵画の鑑賞も、細部や筆遣いをじっくりみたりできる点や展示点数、コスト面での利はあると思いますし、成り代わるわけではなく、共存してより良いものになっていくんだろうな、と素人ながら期待しています。
美術という弊社の普段扱っているものとは少し異なるジャンルではありますが、印刷物の新しい可能性を感じられる体験となりました。
世の中いろいろなことが進化し続けて、ついていくのも大変ですが、新しい体験にもどんどんチャレンジしていきたいな、と思っております。
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