まずは「校閲」と「校正」の違いについてです。
一般的に言われているのは以下の通りです。
- 校閲・・・書類や原稿などの誤りや不備な点を調べて、加筆訂正すること。
- 校正・・・原稿や原資料などとつき合わせて、文字や図版の誤りを正すこと。
つまり、校閲は書類や原稿などの文書の意味や内容を読み取り、誤りを正すのに対し
校正は意味や内容には注目せず、文字の比較のみ行っていると言えます。
どちらも徹底的に客観的に文章を読み、誤りを見つけることは同じでも、業務内容として大きな違いがありますね。
さて、一般的な校正は「意味や内容には注目せず、文字の比較のみ行っている」と言えるとのことでしたが、弊社の校正はまた少し異なります。
弊社の校正は、上記で述べた一般的な校正作業に加えて以下を重点的に確認します。
- 基本的な文書ポイント(てにをは、誤字脱字、変換ミス)
- 依頼された原稿の、文書としての整合性
つまり、一般的な校正に加え、校閲のような作業も行っています。
印刷物ができるまで:プリプレス編でもご紹介しておりますが、弊社ではこの社内校正を行うことにより、お客様から高い評価をいただいております。
最後に、弊社の校正担当者が今まで発見してきた思い出深い誤記や変換ミスをいくつかご紹介させていただきます。
- 「大腿骨」→「抱いた遺骨」
これは・・・確かに思い出に残りますね。文字に起こしてみるとなかなかの怖さがあります。
担当者も当時はかなりの衝撃だったようです。
さらに、エレベーター内にてスーツ姿で遺骨を抱いている方を見かけるという見事なフラグ回収もした模様です。より怖さが増しますね・・・ - 「会津八一」→「会津バー」
続いては、文字があまりにも達筆すぎたことが原因の入力ミスになります。
「会津八一(歌人)」と手書きされた原稿を見て、入力担当者が「八一」を「バー」と読み間違い、そのまま入力してしまいましたが、校正時に発見できて事なきを得ました。
1つ前の「大腿骨」はPCの誤変換が原因でしたが、このケースでは、原稿の文字があまりにも達筆で、このような勘違いをしてしまった模様です。
100歩譲って「会津バー」に見えてしまうことは良いとして、「会津バー」って一体何なのでしょうか・・・ - 奥行50メートルの物置
続いての2つは数字関連の誤記になります。最もよくある誤記であり、最も怖い誤記でもありますね・・・
しかし、冷静に考えても奥行50メートルの物置は想像しがたいですね・・・ - 高さ80メートルの座椅子
これは高さ80センチの間違いでしょうね・・・
高所恐怖症の人は間違いなく座れないですね。それ以前に高所恐怖症でない人も座れないですね。
今回はここまでとさせていただきます。
いかがでしたでしょうか?
日常でもあまり見かけないような、思わず二度見してしまうような内容でしたね。
担当者は普通に雑誌や新聞などを読んでいても、ふと誤植に目が行ってしまうようです。
これはもはや職業病ですね・・・
上記で挙げた誤記・変換ミスは笑い話になる?話ですが、
共進社で扱う文書は添付文書など、人命にかかわってくる医療用の文書が多いため、
一切の誤記・変換ミスも見逃さないよう日々業務に励んでいます。
また、消費税率などの一般常識はもちろんとして、市町村合併や駅名・名称変更などの情報も欠かさず把握するよう、日々インプットを欠かしません。
誤記や変換ミスを許さない厳格な校正作業ができるのは、このような日々の努力があってこそなのですね・・・
このブログを読んでくださっている皆様も、くれぐれも誤記や変換ミスにはお気を付けください・・・