さて、今回はノーコード/ローコードサービスについてのお話です
CMなどで時折見聞きするようになってきた「ノーコード」という言葉、皆様ご存知でしょうか?
ものすごくざっくりと言ってしまえば、コードが書けなくても(=プログラミング言語が分からなくても)ウェブサービスが作れるのがノーコードサービスです
画面を操作して、あらかじめ用意された部品を組み合わせるような仕組みですので、ITに詳しくない人であっても、短時間でサービスを構築することができます
コストや時間の節約につながりますが、カスタマイズの自由度は下がります
一方「ローコード」は、ノーコードよりは少々難しく、多少のコード記述は必要になります
ただし、通常のシステム開発に比べれば、ウェブシステムの動く仕組みを深く理解していない状態でもシステムが組めるのが特長です
ノーコードの楽さを残しつつ、より自由にカスタマイズできるのがローコードといえます
実際に使ってみた事例をご紹介します
弊社で利用しているのはMicrosoftのPowerAutomateです。これはノーコードではなく、ローコード系のシステムです
たとえば、問い合わせメールのような受信後にチーム内で対応について相談することが多いものについて、自動でチャットへ転送する、という仕組みを作りたいとします
PowerAutomateでは、テンプレートを利用して、下図のように簡単に転送の仕組みを作ることができます
ほぼ選択肢を選択するだけで、「特定のメールアドレス宛に届いたメールを、決まったTeamsのチャネルに転送する」仕組みが作れてしまいます
メールもチャットもMicrosoft製なのでコネクタが利用できるため、より簡単になっているのですが、これならプログラミングがわからなくても誰でも作成できそうですね
もっと詳細なカスタマイズをすることも可能です
たとえば下図のように、メールの受信条件を詳細に指定することができます
ここで、例えば「返信ではない=件名に【Re:】がついていない」だったり、「差出人が自社メンバーでない」、だったりという条件を追加していくことができます
先程よりは少し難しいですが、入力補助も充実しているので使いやすい印象です
また、フローを追加することで、複数の操作を同時に行うこともできます
下図のように、メール送信のタスクを追加すると、特定のアドレス宛のメールが来た場合、チャットへメールを転送しつつ、自動返信を行うことも可能です
このように、ノーコードやローコードを使って、日常業務での煩雑な業務を自動化していけるような仕組みが増えてきています
メールに限らず、SharePointにファイルがアップされたら通知を送る、予定が登録されたらタスクに入れる等、いろいろな使い道がありそうです
現役SEとしては、仕事が減ってしまうのでは、という危機感はゼロではないのですが、やはり複雑な業務はこれらでは賄いきれないだろうとも思いますし、
自分の業務を整理して、システム化できないかな?自動化できないかな?楽できないかな??と考える機会が多様な業種・職種の方に増えていくことは誰にとってもいいことかな、と思います
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